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日之影町の大人(おおひと)集落では、九州で唯一の農村歌舞伎が毎年行われています。その始まりは400年前にさかのぼります。1600年ごろこの地方一帯を治めていた武将・甲斐宗攝(かいそうせつ)が延岡藩の大名に騙され悲運の死をとげます。宗攝の死をなげき悲しんだ農民がその功績をたたえて、宗攝の好きだった芝居をして供養しました。これが、大人歌舞伎の始まりだと伝えられています。今年も10月11日に公演があり、1ヵ月前の9月から出演者は毎晩練習をしました。
10月11日大人歌舞伎公演当日。朝はまず、甲斐宗攝が祀られている大人神社で神事がありました。今年も歌舞伎を奉納いたします、といった意味合いなのでしょうね。その後は、神社の境内で飲みます。お年寄りから若い人まで一緒になって語りあいました。
夜、いよいよ歌舞伎の公演が始まりました。会場には大人集落の人を中心に町外の人もたくさん来てくれました。歌舞伎は着物の着付けや化粧があり、準備が大変です。舞台裏はもう、てんてこ舞いでした。ボクも初めて化粧をして、着物を着て舞台に上がりました。たくさんの人が観ていて緊張したけど、なんとか台詞を間違わずに言うことができました。みんなそれぞれ役割を演じきり、公演は大成功でした。
次の日は、歌舞伎の関係者が神社に集まり「なおらい」をしました。「なおらい」は神社に歌舞伎が無事に終了したことの報告と、反省会を目的にした飲み会です。一昨日の夜から、昨日の昼、夜、そしてこの日の昼と、飲んでばかりですが、みんなとても元気です。
この3日間は歌舞伎を中心として、集落の人と語り合い、大いに盛り上がりました。都市にはない、農山村の伝統と娯楽を地域の人たちと一緒に盛り上げることができて、本当に楽しかったです! |